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2023.08.15

【岡崎の楽しいよりみち】花火専門問屋 佐野花火店

【岡崎の楽しいよりみち】花火専門問屋 佐野花火店

小野ふとん店より

詰め合わせで販売されることが多い花火。ここでは花火を一つずつバラ売りしてくれるので駄菓子のように選ぶのが楽しくて。もう一つのお楽しみは、毎度必ずつけてくれるおまけ。子供だけじゃなく大人だってうれしいですよね!

小野ふとん店から南へ約4キロ。岡崎駅に近い住宅街の一角にある「佐野花火店」。三河花火を全国に広めようと、3代目となる和子さんの祖父が昭和21年に創業した玩具花火の卸問屋です。

店先に設えられた棚の上に、大小さまざま、色とりどりの花火がずらりと並ぶ様は圧巻。手持ち、打ち上げ、吹き出しなど、扱う品種はなんと千種類以上。昔ながらのロングセラーに毎年の新作が加わり、中には佐野花火店オリジナルも。お目当てを求めてはるばる県外からも多くの花火ファンが訪れる人気店。金額に関係なく、買った分の2割ほどをおまけしてくれるのもこの店ならではの楽しみです。

岡崎は全国屈指の花火の産地。というのも、徳川家康が三河の鉄砲隊に花火づくりを命じ、特別に火薬の取り扱いを許したことに由来するそう。「平和な世を願って人々が喜ぶ花火に火薬を使うようにと、家康公の思いによって三河花火が生まれました」。そう誇らしげに語る和子さんは、家康公への感謝を胸にその魅力を次代に繋げる、まさに三河花火の伝道師。

花火のお客さんが少ない時期にも、野菜や焼き芋などを置いて一年中お店を開け、和子さんのご両親がいつも仲良くお店番。路面に面した売り場のすぐ向こうが居間のようになっていて、ここが二人のお気に入りの定位置なのだそう。

カラフルに着色された昔ながらの手持ち花火が華やかに並ぶ。
野菜販売の料金箱代わりに置かれたのは花火玉!